抽象数学をはじめようと思う人すべてのために(数学科の学徒のために)

Rは可換環であり、その部分群をIとする。

これがイデアルの定義ですが、はじめて見たとき、なんだこりゃあたりまえの事書いてあるだけ? イデアルと言うのは、クンマーがフェルマー予想から素因数分解のところで考え出したものです。ですがこれが大変なものだったのです。イデアルを理解するのに何年かかったでしょう? 高木先生の初等整数論と言う本がありますが、あの本がイデアルの重要性を伝えています。 一生懸命手作業で整数論の証明をするのにイデアルを用いると、簡単に高みに立つことが できるのです。それは、精神が崇高なったような錯覚を覚えます。これだけ読んでときめく事はありませんが、実際に読めばわかります。抽象数学をやるのであれば最初におすすめするのは、この2冊です。(a)「数学ビギナーズマニュアル(日本評論社)」と(B)「代数学への誘い(遊星社)」 全部読めとは言いません。しかしレベルが上がっていくとありがたみが良く分かり何回も読むことになるでしょう。私は3回読みました。特に(a)の70ページから95ページまで、イデアルの事を知りたいなら、118ページから127ページまで、この本はイデアル重要性が書かれているわけではありませんが、イデアルを非常に分かりやすく書いています。今日はここまで、続きは、次の記事で書きますから、こうご期待下さい。また質問のある方はコメント欄によろしくお願いします。