同値類をコホモロジーで考察する。
同一視・同値類の働きについて述べてきました。
それで、同値類の性質について考えてみます。
Gを群集合としHをその部分群集合とします。
G=Hの時 G/Hは、空集合{0}です。
H=0の時 G/Hは、G自体G/H=Gになります。
G=Hの時、完全系列と言います。G/Hも群、コホモロジーも群なので
コホモロジー群をG/Hで定義します。すると、同値類の性質から、
コホモロジー群G/Hが{0}の時、完全系列です。
ポアンカレー双対空間はベッチ数の対称性を言います。(おおまかに言えば)
ベッチ数とは、おおまかに言えば、空間の穴です。
つまり、コホモロジー群が{0}は、おおまかに言えば空間の穴がないと言っています。
この空間を解空間と見ると、
全空間にわたって解が存在している事をつかむ事ができます。
このように、同値類は、コホモロジーをとうして、解の存在、解空間、関数空間
(準同型・同型)などに当てはめて解けるかどうかの第一条件を調べます。
(A)なぜ、完全系列を使うか?は、同型が使えるからです。
(B)なぜ、コホモロジー群をG/Hで定義するのか?同値類の特性を生かすためです。
コホモロジー群の計算を行えば、解の存在空間(次元から)についてわかります。
(A),(B)について、やさしく説明されている本は私の見る限りではありません
でした、あまりにも明白であるから書かれていないか?
その理由について、私の独断を手記します。よければ読んで下さい。
コホモロジーは導来圏・スキーム・モチーフ・層、などとならぶ重要概念です。
ベェイユは嫌ったそうであるが、今では必修科目になっている。
追記:コホモロジーを加群・ベクトル空間で考えると線形方程式・線形微分方程式で
使えそうである。
第一ベッチ数については、穴ひとつについて2がカウントされ、
一次元コホモロジーは、球面で、空集合になり、トーレスでZ×Zになる。